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日焼け止めの基本知識、知っていることから知らなかった注意点など

紫外線の基礎知識

電磁波の種類はざっくり上記にようになっており、一般的に紫外線に分類されるものは波長が短いものからUVC,UVB,UVAです。昔物理で習ったE=hc/λ (h:プランク定数、C:光速、λ:波長)の式からもわかるように、紫外線のエネルギーは、波長が短いほど強くなります。オゾン層の吸収波長は核酸への吸収波長の260nm程度がピークとされているため、UVBやUVCは殺菌に使用したり、一方で発がんの原因になったりもします。オゾン層の吸収波長は200-300nmに強い吸収帯があるため、UVBやUVCはほとんど地表に到達することができなくなります。

UVAUVBUVC
波長320-400nm280-320nm100-280nm
地表に到達するか大部分がオゾン層を通過し、地表に到達する約90%はオゾン層に吸収されるが一部は吸収されずに地表に到達するオゾン層に吸収されるため地表に到達しない
  • 発がん性:UVC>UVB>UVA
  • 地表に到達する量:UVA>UVB>>>UVC

基本的に波長が長い(周波数が低い)ほうが影響を受けにくいため、遠くまで届く特徴があります。ラジオやテレビの電波などは波長がとても長いため、遠くまで届きます。皮膚に関してUVA,UVBについて考えると、UVAは波長が長いので皮膚の深く、真皮レベルまで届きますが、UVBは皮膚の表皮レベルまでしか到達しません。具体医的にはUVAは7%が皮膚の0.5mmまで、UVBは5%が0.1mm程度まで到達します。表皮の厚さは0.2mmとされているのでUVAは真皮まで、UVBは表皮まで到達するとされています。また色素を作り出すメラノサイトは表皮の基底層に存在するため、UVBにより刺激を受けやすくなり、シミの原因となったりします。一方でUVAは真皮に到達するため、コラーゲンの変性を引き起こし、しわの原因になったりします。それでも表皮は通過するため多少はシミの原因になったりしますし、一般的な日焼けはUVAの作用により、紫外線から皮膚を守ろうとメラノサイトがメラニンを即時生成するためにおこります(サンタン)。一方で日焼けで赤くなりやすいひとはUVBによる表皮の炎症が強いためにひりひり感ややけど感が強くなります(サンバーン)。また前述のようにUVBの波長はDNAが吸収する波長と近いため、長期間照射されると脂漏性角化症という皮膚腫瘍や皮膚がんの原因になったりします。余談ですが、そんなわけで日焼けサロンのマシンはたいていUVAのみを照射するものがほとんどです。

日焼け止めの基本知識

日焼け止めの成分には紫外線吸収剤と紫外線散乱剤に分かれています。最近では内服の日焼け止めもあります

紫外線吸収剤

紫外線を吸収して光や熱エネルギーに変換することで肌をダメージから守る。紫外線吸収剤にはそれぞれ吸収する波長が異なるため、いかに代表的な成分を示す。変換された熱エネルギーが肌に負担をかける可能性があるので、肌が弱い人は避けたほうがいいかもしれない。

  • UVAを主に吸収:ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンなど
  • UVBを主に吸収:メトキシケイヒ酸オクチル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど
  • UVA,UVBどちらも吸収:ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、オクトクリレン、オキシベンゾン-3など

一般的にドーランみたいに白塗りになりにくく、質感がよいとされる。SPFやPAの高いものには多く含まれていることが多い。

紫外線散乱剤

紫外線を物理的に反射及び散乱させる小さな粒子で、紫外線を肌に到達するのを防ぐ。一般的に広範囲波長の紫外線をブロックできる。また紫外線吸収剤と比較して肌への負担が少ない傾向がある。

  • 酸化チタン:UVA及びUVBを散乱する。光の屈折作用が優れている。ご存じの通りチタンは金属アレルギーをきわめて起こしにくいため、安全性が高いとされ、多くのサンスクリーンに配合されているが、白塗りになりやすいデメリットあり
  • 酸化亜鉛:UVA及びUVBを散乱する。酸化チタンには劣るが白塗りにはなりにくいためしばしば用いられる
  • 酸化セリウム:UVA、UVB、ブルーライト、赤外線なども遮蔽し、白塗りになりにくい。まだ商品が少ないので今後に期待

大まかにまとめると以下のようになる

紫外線吸収剤紫外線散乱剤
原理紫外線を吸収し、熱エネルギーに変換紫外線を反射、散乱させる
メリット肌ざわりがよい
白塗りになりにくい
SPF値、PA値が高い
比較的刺激が少ない
ノンケミカルといわれるのはこっち
デメリット肌に合わない場合がある白塗りになる

おまけ:内服の日焼け止め

UVB 照射による紅斑反応には DNA 損傷,角化細胞で誘導される炎症性サイトカインに加え,活性酸素の影響がある。内服の日焼け止めは、紫外線のダメージの回復を助けるというアプローチがなされている。ビタミン C,E,フェルラ酸の外用や内服などは紫外線に対する防御効果があることが報告されている。

現在市販されている飲むサンスクリーン剤としてはシスチン,ビタミン C,β カロテンなど抗酸化剤が配合されていることが多いが、SPF 換算では 1.5~2 と低いため、日常生活における紫外線防御としては不十分で,サンスクリーン剤の塗布は必須。しかしながらサンスクリーン剤の塗布できないところも防御できたり、また汗で流れ落ちることはないのはメリット。しかしながらアメリカ皮膚科学会では内服の日焼け止めだけで充分であるという根拠はないとのこと。FDAで日焼け止め対策として認められているものは塗るタイプのみとされている。なので、ネットの過大広告をうのみにしないほうがよい。

SPFとPAについて

SPFはsun protection factor、PAはprotection factor of UVAの略。UVB防御の指標はSPFでUVA防御の指標がPAという認識でよい。

SPF:sun protection factor

一般的にSPF10-50まで10刻みで日焼け止めの商品が並んでいることが多い。

1cm2当たりに2mgまたは2µLの試料を被験者の皮膚に塗布して人工太陽灯による照射を行い、塗布した場所としない場所の最小紅化時間を測定する

例えば、上記のような場合、無塗布の場合に2Jで紅斑が出現し、塗布すると20Jで紅斑が出現しているため、SPF=塗布部MED/無塗布部MED、つまりSPF=20/2=10と計算できる

PA: protection factor of UVA

”紫外線を浴びてから黒っぽくなるまでにかかる時間をどれだけ遅らせるか”を測定している。一般的にPA+-++++まで4段階で売られていることが多い。

SPFのときと同様に測定したときに以下のように評価する。

表示効果の度合いUVAPF
PA+効果がある2-4
PA++かなり効果がある4-8
PA+++非常に効果がある8-16
PA++++きわめて高い効果16<
UVAPF=塗布部のMRD/無塗布部のMRD, MRD:minimal response dose=皮膚の黒化を起こす最も少ない紫外線量

日焼け止めの使い分け

SPF50, PA++++を毎回使っていればいいような気もするが、SPFやPAが高いものは、前述の通り、紫外線吸収剤が多く含まれている傾向があるため、熱エネルギーなどにより肌へのダメージは少なからずある。そのため、生活シーンに合わせた使い分けができるとよい。

大まかには

日常生活(散歩、近所の買い物)ではSPF10-20程度で充分

アウトドアではSPF50、PA++++がおすすめ

ローション、ミルク、ジェルタイプどれを選ぶか

基本的には自分の使い心地の良いものを選んでいく

顔以外に体や四肢など広範囲にぬるときは伸びの良いローションやジェルタイプ

化粧下地や保湿効果を求める場合にはミルクやクリームタイプがよい。

汗をかいたりプールや海に行くようなシーンでは、水で落ちにくいウォータープルーフを選ぶとよい。落ちにくいので、クレンジング効果のある洗浄剤で洗い流す必要がある

おおむね以下のような特徴がある

ジェル伸びがよく、さらっとしている、べたつき少ない
透明なものが多い
SPF,PAが低いものが多いが、商品により紫外線吸収剤が含まれているため、刺激が気になる場合がある
スプレー吹き付けるだけなので簡単
スポーツやレジャーの塗りなおしの際に便利
周囲に飛び散るので十分な塗布ができなかったり、塗りムラがある
ローション伸びがよく、肌に塗りやすく、落としやすい
SPF,PA低値のものが多いので日常生活向き
乳液しっとりとした使用感、比較的簡単に落とせる
成分が沈殿しやすいので使用間に振る必要がある
クリーム保湿力が高くしっかり塗布できる
化粧下地として使える
耐水性の商品が多い
ローションなどに比べると伸びが悪いので塗りムラができやすく、また落ちにくいので、クレンジングが必要
パウダー化粧の後に乗せるタイプ
敏感肌でも使いやすい事が多い
メイクの上からも使用できる
スティック耐水性が高い
固いので、伸びにくい

日焼け止めはこまめに塗る

外出前にはしっかり日焼け止めを塗ることはあるけれど、いったん外に出たら、繰り返し日焼け止めを塗ることは少ないのではないでしょうか?日焼け止めは1-2時間で汗や皮脂などで落ちてしまうので、都度塗りなおすのが望ましいです。

どれくらい塗るべきか

クリームタイプで2mg/cm2、ローションでは2uL/cm2が必要とされている。大まかに顔の面積が20x20cm=400cm2とすると、一回当たり0.8gないし0.8mLが必要となる。

その他大まかな計算として掌に1円玉大に出した量が約0.5g、またチューブの先端の大きさにもよりますが、人差し指の第一関節まで載せると約0.5g (一般的な日焼け止めだとクリームの出口が大きいので気持ち多めになる)

50g ないし50mLの製品であれば、60回程度塗ったら終了、実際にはもっと早く使い切るくらいの気持ちで使っていったほうが良いです。

外用の際の注意

ぬる量が足りていない人がほとんどなので気持ち厚めに塗るとよい、塗ったところがテカる、ティッシュが張り付くくらいが目安

日焼け止めがなじんで、効果が出てくるのに15分くらいかかるので、外出直前よりも15-30分前に外用するとよい

保湿、スキンケア後に日焼け止めを塗るほうが、塗りムラがなくなる

化粧をしている場合

メイクのしていて塗りなおすのが難しいこともよくあると思いますので、そんなときは、顔の皮脂を軽くティッシュで押さえてから、スプレーやパウダータイプの日焼け止めを塗っておくとよいです。

使用期限切れの日焼け止め

シーズンが終わって日焼け止めが余ることも多いですし、昨シーズンの余った日焼け止めを使おうと思ったこともあるかもしれません。

使用期限を過ぎた製品は肌トラブルの原因になりうるので、避けたほうが良いです。当然ながら、脂分が分離していたり、変なにおいがするものは明らかに使用的ないので捨てて下さい。

未開封で3年、開封後1年くらいが使用の目安ですが、開封後は空気に触れて酸化することで、製品が劣化したり、雑菌の繁殖もあり得るため、早めに使用したほうが良い。一方でスプレータイプは比較的劣化しにくいとのことで、開封後3年程度は使える(自己責任ですが)。無添加のものは、さらに使用期限が短くなる。

最後に

最後に、この記事はいつか修正して更新します

参考

アンチエイジング~サンスクリーン剤による予防と光老化治療の安全性について~

その他各種化粧品会社などのサイトから抜粋したりしてます。

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