問題
問題 77
掌蹠角化症について正しいのはどれか。
1. Cole 病では指趾の断裂をきたす。
2. 長島型は掌蹠を越える過角化がみられる。
3. Meleda 病では SERPINB7 の変異がみられる。
4. Vohwinkel 症候群では四肢の脱色素斑を伴う。
5. Unna-Thost 型は病理学的に顆粒変性を伴う。
解答
問題 77
掌蹠角化症について正しいのはどれか。
1. Cole 病では指趾の断裂をきたす。
たぶん選択肢1と4が入れ替わっている。四肢の断裂はVohwinkel症候群のこと。Cole病では
2. 長島型は掌蹠を越える過角化がみられる。
transgrediensのこと。ほかにもMeleda型などでもみられる。NPPKはSERPINB7、Dsg1の変異がみられ、主にアジア人に発症。病理で顆粒層のちょっと上にparakeratosisが見られたりします
3. Meleda 病では SERPINB7 の変異がみられる。
SLURP1遺伝子変異により発症。成長とともに絞扼輪形成あり。日本人にはほぼみられない。
4. Vohwinkel 症候群では四肢の脱色素斑を伴う。
掌蹠の角化および絞扼輪による指趾の絞窄・断裂をきたす。四肢の脱色素斑はCole病で見られる。
5. Unna-Thost 型は病理学的に顆粒変性を伴う。
病理では過角化と表皮肥厚が観察されるが、顆粒変性を認めない。顆粒変性はケラチン変異によるドミナントネガティブ効果により、正常な細胞骨格が形成されないためにおこる。Vorner型掌蹠角化症はK9、まれにK1の遺伝子変異によるため、顆粒変性が見られる。ちなみにK1/10は掌蹠以外の有棘層。K1/9は掌蹠の有棘層で発現するケラチンのこと。
掌蹠角化症は覚えるのが苦手で直前に詰め込んだ記憶があります。あたらしい皮膚科学の表を一気に覚える感じでしたが、現在では日皮会誌に掌蹠角化症の手引きがあるので、そっちを読んだ方がいいかも
参考
リンク
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