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令和4年度 2022年度 皮膚科専門医試験 解答解説 問題39

問題

問題 39
 蕁麻疹の病型について正しいのはどれか。
1. 色素性蕁麻疹ではダリエ徴候がみられる。
2. 日光蕁麻疹の作用波長は UVA が最も多い。
3. 血管性浮腫には刺激誘発型の病型はない。
4. 接触蕁麻疹では 2~3 日皮疹が持続することが多い。
5. 寒冷蕁麻疹ではブラジキニンが病態に関与している。

解答

問題 39
 蕁麻疹の病型について正しいのはどれか。
1. 色素性蕁麻疹ではダリエ徴候がみられる。
皮膚局所にマスト細胞の過剰な集簇と色素沈着が見られる。皮疹を擦過するとその部位に一致して膨疹を生じ、これをダリエ徴候という。ほかに肥満細胞症などで見られる
2. 日光蕁麻疹の作用波長は UVA が最も多い。
可視光線が最も多いが、紫外線により発症することもある。
3. 血管性浮腫には刺激誘発型の病型はない。
NSAIDsなどの薬剤や物理刺激におり発症する。皮膚の振動により誘発されるものは振動血管性浮腫と呼ばれる
4. 接触蕁麻疹では 2~3 日皮疹が持続することが多い。
原因物質へ暴露、接触後数分ないし数十分以内に出現し、数時間以内に焼失する
5. 寒冷蕁麻疹ではブラジキニンが病態に関与している。
寒冷蕁麻疹のメカニズムは明らかではないが、寒冷刺激によりヒスタミンが大量に分泌されるためには発症するとされている

蕁麻疹の病型

  • 特発性蕁麻疹
    • 急性蕁麻疹:発症6w以内
    • 慢性蕁麻疹:発症6w以降も続く
  • 刺激誘発型蕁麻疹:特定の刺激or負荷で蕁麻疹を誘発できる
    • アレルギー性の蕁麻疹
    • 食物依存性運動誘発アナフィラキシー
    • 非アレルギー性の蕁麻疹
    • アスピリン蕁麻疹
    • 物理性蕁麻疹 (機械性、寒冷、日光、温熱、水蕁麻疹などはここ)
    • コリン性蕁麻疹
    • 接触蕁麻疹
  • 血管性浮腫
    • 特発性血管性浮腫
    • 刺激誘発型の血管浮腫
    • ブラジキニン起因性の血管性浮腫
  • 蕁麻疹関連皮疹
    • 蕁麻疹様血管炎
    • 色素性蕁麻疹
    • schnitzler症候群およびクリオ李ピン関連周期熱症候群

参考

蕁麻疹診療ガイドライン 2018

リンク

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