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令和4年度 2022年度 皮膚科専門医試験 解答解説 問題35

問題

問題 35
Sweet 症候群について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 高齢者に多い。
2. 発熱、好酸球増多、関節痛を伴う。
3. 疼痛を伴う隆起性紅斑が、顔面、関節部などに生じる。
4. 骨髄異形成症候群、白血病などの造血器腫瘍に合併しやすい。
5. 病理組織では、真皮に密な好中球浸潤を認め、時に血管炎もみられる。

解答

問題 35
Sweet 症候群について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 高齢者に多い。
30-50歳台の女性に多く見られる、男女比は1:3。高齢者及び小児では男性に多いとされている。
2. 発熱、好酸球増多、関節痛を伴う。
好中球の増加を認める。病理で好酸球を混じることもあるようだが、末梢血好酸球上昇はないのが一般的
3. 疼痛を伴う隆起性紅斑が、顔面、関節部などに生じる。
4. 骨髄異形成症候群、白血病などの造血器腫瘍に合併しやすい。

5. 病理組織では、真皮に密な好中球浸潤を認め、時に血管炎もみられる。
血管周囲に好中球の浸潤は見られるが、血管炎で見られるフィブリノイド変性は見られない。所見が見られたとしても二次的なものであると考えるか、むしろ血管炎に分類すべき

Sweet症候群について

疫学30-50歳台女性におおい
男女比 1:3
高齢者、小児では男性がやや多い
原因不明
Il-2やIFN-γなどのサイトカインの上昇がみられる
検査所見末梢血白血球増加
赤沈亢進
CRP高値
連鎖球菌が原因の場合はASO上昇
病理表皮変化:なし
真皮上層から中層の血管周囲に好中球が稠密に浸潤する
フィブリノイド変性のような血管炎の所見はない
治療NSAIDs内服
ヨードカリ内服
コルヒチン内服
ステロイド内服など
抗菌薬は無効
合併症血液疾患:骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、骨髄線維症
自己免疫性疾患:シェーグレン症候群、関節リウマチ、SLE、潰瘍性大腸炎
その他:内臓悪性腫瘍、壊疽性膿皮症、G-CSF製剤投与など

診断基準

ここでは溝口(Jpn J Clin Immun 1996)らの基準を載せておきます

必須項目有痛性紅斑性皮疹or結節 (典型疹)
壊死性血管炎を伴わない好中球優位の細胞浸潤
主要項目
2個以上
臨床症状
 発熱
 先行する上気道感染or基礎疾患の存在あり
検査結果
 好中球主体の白血球増加
 CRP陽性or赤沈亢進

参考

あたらしい皮膚科学

MSDマニュアルプロフェッショナル版 急性熱性好中球性皮膚症

Sweet病

リンク

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