最もコモンな皮膚疾患といってもよい尋常性疣贅、いわゆる”いぼ”はどこの皮膚科に行ってもまずは液体窒素で治療を開始して根気よく通院するけれど、全然治らない、ということがしばしばあります。
今までいぼができたことはなかったのですが、ドイツにきて初めていぼができてしまいました。病院に行くのも面倒なので、何とか市販薬で治療することにしました。(基本的には本当にいぼかどうかは病院に行かないとわからないので、診断も含めて病院にいくことをお勧めします)
今回発生したいぼ
足の裏の写真ですが、足の紋理が不規則になっているところがあります。ダーモスコープはないですけど、荷重部ではないですし、点状出血みたいなものも見えるので、ウイルス性のいぼなんだと思います。
いぼと魚の目の見分け方
いぼ(ウイルス性疣贅) | 魚の目(鶏眼) | タコ(胼胝) | |
見た目 | ざらざら 黒い点が見える | 外側が少しもりあがる 内側は少しへこんでいる | 白-黄色 なだらかに盛り上がる |
痛み | 痛みなし | 押すと痛む | 痛みなし |
原因 | 微小な傷からウイルスが入り込む | 靴があっていない 歩き方のくせ 足の変形 | 靴があっていない 歩き方のくせ 足の変形 |
いぼはウイルスに栄養を与える血管が見えたりするので、これをダーモスコープで確認したりしています。魚の目は固くなった角質が芯になっていてこれが皮膚に刺さっている感じなので痛みが出ます。
いぼの治療法
いぼの治療法は多くありますが、ほとんどの病院では液体窒素を使用していると思います。(尋常性疣贅のガイドライン抜粋を参照)。以下に代表的な治療法を列記しておきます
- 液体窒素凍結療法
- CO2レーザー
- 切除、いぼ剥ぎ法
- 接触免療法
- サリチル酸外用
- モノクロ、トリクロ酢酸外用
- 活性化VitD3外用
- ヨクイニンエキス内服
詳細は省きますが、上記4つは病院でしか対応できないと思いますので、何とか病院に行かずに治療を試みました
ドイツで処方箋なしで購入できそうな薬
Amazon.deではサリチル酸とトリクロ酢酸などが入手できそうです
サリチル酸含有のもの
40%サリチル酸含有。痛みは全くなく、張るだけなので子供でもOK。サリチル酸のばあいは角質が柔らかくなるので、正常部の角質が取れた時にいぼが広がってしまう可能性あり。シールタイプだと掌蹠でははがれてしまうし、爪の中とかでは難しい
治療経過
サリチル酸がエビデンスレベルは高いので、まずはスピール膏に準ずるものを探したところ
おなじみのdmでサリチル酸40%含有のシールを見つけたので8個入€2.3くらいで購入、もともとは魚の目用のシールだと思います。
2-3日で表面が白くなってきたので、角質を除去すると
結構取れた気がしますが、まだ残っている感は否めないのでしばらく続けたのですが、足の裏にシールを取り付けてもすぐ取れてしまうので効果があまりなかったかもしれないです。
やはり完全に治っている感じではないので次の手として何かを塗ってみることに。日本でもモノクロ酢酸、トリクロ酢酸は使用していたので、次に試したのは
トリクロ酢酸が含有されているゲル、amazonで€15くらいで購入。塗った瞬間は何も感じなかったのですが、数分後に、じわじわと痛みが続きます。これを何日か繰り返していると、同部位がだんだん固くなってきて
こんな感じになりました。角質のした炎症などが起こってかさぶたになっていたりするんだと思います。無理にはがすと再度出血して、かさぶたなのかいぼなのかわからなくなってしまう場合があります。これをもう少し続けていくと、きれいにはがれてくるはずです。これは結構効いている手ごたえがあるのでもう少し続けてみようと思います。もう少しよくなったら追記する予定です。
最後に
今回は皮膚科に行かずに自分でいぼの治療をした際の話ですが、できたものがいぼであるか、魚の目であるか、などは専門家でないと区別がつかないと思います。いぼだと思ったら全然違うものだった、ということも珍しくないので、病院に行かずに治療することを推奨しているわけではありませんし、病院に行って診断も含めて判断していただくのが良いと思います。
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