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令和4年度 2022年度皮膚科専門医試験 解答解説 問題13

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問題

問題 13
誤っているものを 2 つ選べ。
1. Fabry 病では低汗症や無汗症を生じる。
2. 水晶様汗疹ではほとんどの場合で瘙痒を伴う。
3. リポフスチンはアポクリン汗腺による色汗症の原因となる。
4. Fox-Fordyce 病はアポクリン汗腺の導管閉塞により生じる。
5. 後天性特発性全身性無汗症では健常人よりエクリン汗腺の数が減少する。

解答

問題 13
誤っているものを 2 つ選べ。
1. Fabry 病では低汗症や無汗症を生じる。
Fabry病の代表的な皮膚症状は低汗/無汗症と多発する被角血管腫である。(2021-73の解説も参照)
2. 水晶様汗疹ではほとんどの場合で瘙痒を伴う。
水晶様汗疹は汗が角質内に貯留してしまったもので、炎症を伴っていないのでかゆみもない。臨床的には白から透明の水疱がぽつぽつみられ、赤みを伴わないのが普通

3. リポフスチンはアポクリン汗腺による色汗症の原因となる。
色汗症はChromhidrosisという。リポフスチンの酸化の程度で色が黄色→黒まで変化する。いわゆるわき汗の黄ばみはリポフスチンが原因。ちなみにエクリン領域の黄ばみはリポフスチンではなく、細菌、真菌、衣類の染料などの相互作用が原因のことが多い
4. Fox-Fordyce 病はアポクリン汗腺の導管閉塞により生じる。
別名アポクリン汗疹ともいう。20 歳代女性の腋窩,乳暈,外陰部などアポクリン汗腺
分布領域に生じ激しい瘙痒を伴い,運動や興奮で増悪する。独立脂腺であるFordyce状態とは別のものを指している
5. 後天性特発性全身性無汗症では健常人よりエクリン汗腺の数が減少する。
AIGAではエクリン汗腺の形態的な異常を伴わないし、汗腺の数も正常。加齢に伴い汗腺の数は減少していく

参考

皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題73

あたらしい皮膚科学

リンク

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