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令和4年度 2022年度皮膚科専門医試験 解答解説 問題2

問題2

問題 2
 次のうち有棘細胞癌について正しいものを 2 つ選べ。
1. 抗 PD-1 抗体の保険適用がある。
2. 遠隔転移例に対して標準治療は確立していない。
3. 長径 1 cm 以上の場合、センチネルリンパ節生検の適用がある。
4. 潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減にメトロニダゾールゲルを用いる。
5. 長径 3 cm 以上の場合、所属リンパ節の予防的郭清が推奨される。

解説

問題 2
 次のうち有棘細胞癌について正しいものを 2 つ選べ。
1. 抗 PD-1 抗体の保険適用がある。
高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High(Microsatellite Instability-High)を有する場合にはあらゆる固形がんでペンブロリズマブを投与可能。ちなみに有棘細胞癌では頻度は少ない。
2. 遠隔転移例に対して標準治療は確立していない。
FP療法などを行うことが多いが、標準治療とされているわけではない。

3. 長径 1 cm 以上の場合、センチネルリンパ節生検の適用がある。
2cm以上のリンパ節に対してセンチネルリンパ節生検の適応あり。皮膚科領域ではメラノーマ、有棘細胞癌、乳房外パジェット病、メルケル細胞癌でも保険適応となっているが、大きさに指定があるのは有棘細胞癌のみ。ちなみにセンチネルリンパ節生検の加算は5000点。
4. 潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減にメトロニダゾールゲルを用いる。
がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減、他の感染性の潰瘍にも使用できそうだが、悪性腫瘍に使用は限定されている。他にも酒さに保険適応あり。
5. 長径 3 cm 以上の場合、所属リンパ節の予防的郭清が推奨される。
基本的に皮膚科領域の癌腫では予防的郭清は推奨されない。

参考

有棘細胞癌ガイドライン 2020

K007 皮膚悪性腫瘍切除術

リンク

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