問題
問題 15．以下の空白箇所①と②に該当する語句を記せ．
「28 歳，女性．特に誘因なく，手足にそう痒を伴う腫脹が出現した．抗ヒスタミン薬，ストロンゲス
トクラスのステロイド外用薬で治療するも改善なく，1 週間後に 38.5℃の発熱と両手の腫脹，紅斑，
水疱を伴い，頸部から躯幹，四肢にびまん性に散発し融合する紅斑が出現した．プレドニゾロン 20 mgを 3 日間内服し，速やかに皮膚症状は改善し，プレドニゾロンは 1 週間で漸減終了できたが，微熱が持続した．1 か月後，特に誘因なく同様の皮疹が再燃した．以前から子宮内膜症に対して内服していた合成プロゲステロン製剤による薬疹を疑い，同薬を中止したところ，速やかに皮膚症状は消退し解熱した．同薬による薬剤リンパ球刺激試験の結果は，S.I 値256% であった．その後，合成プロゲステロン製剤は再開しなかったが，1 か月後に同様の皮疹が再燃した．診断確定のため，（①）と（②）に対する皮内反応を行うこととした」
解答解説
問題 15．以下の空白箇所①と②に該当する語句を記せ．
「28 歳，女性．特に誘因なく，手足にそう痒を伴う腫脹が出現した．抗ヒスタミン薬，ストロンゲス
トクラスのステロイド外用薬で治療するも改善なく，1 週間後に 38.5℃の発熱と両手の腫脹，紅斑，
水疱を伴い，頸部から躯幹，四肢にびまん性に散発し融合する紅斑が出現した．プレドニゾロン 20 mgを 3 日間内服し，速やかに皮膚症状は改善し，プレドニゾロンは 1 週間で漸減終了できたが，微熱が持続した．1 か月後，特に誘因なく同様の皮疹が再燃した．以前から子宮内膜症に対して内服していた合成プロゲステロン製剤による薬疹を疑い，同薬を中止したところ，速やかに皮膚症状は消退し解熱した．同薬による薬剤リンパ球刺激試験の結果は，S.I 値256% であった．その後，合成プロゲステロン製剤は再開しなかったが，1 か月後に同様の皮疹が再燃した．診断確定のため，（①）と（②）に対する皮内反応を行うこととした」
エストロゲン、プロゲステロン
合成プロゲステロン製剤で誘発され、その後は自身のプロゲステロンにより皮疹が出現している。子宮内膜症や不妊症などに対して外因性のプロゲステロン製剤を投与されている患者に多く発生し、発症機序は現在不明だがI型、Ⅳ型アレルギーの機序が考えられている。
あまり経験する機会のすくない症例だが、日皮会誌をちゃんと読んでいると解答可能な問題
参考
合成プロゲステロン製剤により誘発された autoimmuneprogesterone dermatitis の 1 例
その他
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