問題
問題 95.2 日前より両下腿に圧痛のある紅斑が出現し(図 38),両膝関節・足関節の腫脹と関節痛を自覚した.次第に増悪し,歩行困難となり,夜間救急搬送された.紅斑部の病理組織像を示す(図 39,図 40,図 41). 血 液 検 査 で は 白 血 球 12,900/μl,CRP21.9 mg/dl,Amylase 10,620 U/l で CT 画像検査所見と併せて急性膵炎と診断された.皮膚病変の診断はどれか.
1. 結節性紅斑
2. Bazin 硬結性紅斑
3. 皮下結節性脂肪壊死症
4. Behçet 病
5. Weber-Christian 病
解答解説
問題 95.2 日前より両下腿に圧痛のある紅斑が出現し(図 38),両膝関節・足関節の腫脹と関節痛を自覚した.次第に増悪し,歩行困難となり,夜間救急搬送された.紅斑部の病理組織像を示す(図 39,図 40,図 41). 血 液 検 査 で は 白 血 球 12,900/μl,CRP21.9 mg/dl,Amylase 10,620 U/l で CT 画像検査所見と併せて急性膵炎と診断された.皮膚病変の診断はどれか.
1. 結節性紅斑
septal panniculitis だが、ghost cellは出現しない
2. Bazin 硬結性紅斑
lobular panniculitisを呈する。ghost cellは出現しない。代表的な結核疹なので、乾酪壊死やラングハンス巨細胞、類上皮細胞肉芽腫なども認めるはず。
3. 皮下結節性脂肪壊死症
脂肪小葉の壊死+石灰化によるghost cellが特徴的。リパーゼの増加により滑膜内でも脂肪分解が進むことで関節痛が引き起こされている。
4. Behçet 病
皮膚症状として結節性紅斑様皮疹がある、血管炎の所見はあるがghost cellは出現しない
5. Weber-Christian 病
脂肪組織に炎症がを繰り返す、皮膚には結節性紅斑が出現し、肝臓や腸管周囲の脂肪組織にも炎症が起こる。背景疾患にベーチェット病、悪性腫瘍、膵炎、外傷、薬剤などがある。
選択肢は全部脂肪織炎の病理を呈するが、膵炎合併の脂肪織炎といえばこれ。図41の病理はghost cellの所見。pancreatic panniculitisは結節性紅斑と同様septal panniculitis となることが多い。
参考
その他
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