問題
問題 88.64 歳,男性.前腕の角化性皮疹の組織像を示す(図 33,図 34).口腔粘膜や爪には病変は無い.診断はどれか.
1. Actinic keratosis
2. Bowen’s disease
3. Extramammary Paget’s disease
4. Lichen planus-like keratosis(LPLK)
5. Melanoma
解答解説
問題 88.64 歳,男性.前腕の角化性皮疹の組織像を示す(図 33,図 34).口腔粘膜や爪には病変は無い.診断はどれか.
1. Actinic keratosis
表皮基底層下1/3までの異型細胞、solar elastosisあり、基底層を中心として蕾状に増殖している、教科書的には付属器を避けるが、実際は少し浸潤していることもある。
2. Bowen’s disease
基底層を残して表皮全層性の異型細胞 (残った一層のことをeyeliner signともいう)、表皮の配列が乱れ、clumping cellも見られる
3. Extramammary Paget’s disease
発生部位は外陰部や腋窩などmilk line上がおおい。病理では胞体の明るい異型細胞を呈する。
4. Lichen planus-like keratosis(LPLK)
脂漏性角化症や日光黒子が宿主の免疫反応により炎症反応を生じ,病変の一部または全部が自然消退する過程の病態を指すのでベースに脂漏性角化症などの病理に加えて慢性炎症が加わっている状態
5. Melanoma
メラノサイトの異型は見られない。メラノサイトかどうかはS100やmelan-Aなどで染めて確認する。
病理ではparakeratosisを伴わないhyperkeratosis、表皮陵の鋸歯状変化、シバット小体、Max-Joseph space、リンパ球の帯状浸潤、組織学的色素失調などLPに特徴的な所見が揃っている。LPLKはLPとは異なるが病理はLPと類似していることが多い
参考
その他
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