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皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題84

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問題

問題 84.NUDT15(Nudix Hydrolase 15)遺伝子多型によって,副作用の発症リスクが影響を受ける薬剤はどれか.
1. アザチオプリン
2. シクロスポリン
3. シクロホスファミド
4. メトトレキサート
5. ミコフェノール酸モフェチル

解答解説

問題 84.NUDT15(Nudix Hydrolase 15)遺伝子多型によって,副作用の発症リスクが影響を受ける薬剤はどれか.
1. アザチオプリン
2019年からNUDT遺伝子多型の検査が保険適応になった。皮膚科領域だと膠原病やリウマチ性疾患に適応があり、天疱瘡は含まれていないため、提出する際は公費にするか、または症状詳記が必要と思われる
2. シクロスポリン
3. シクロホスファミド
4. メトトレキサート
5. ミコフェノール酸モフェチル

天疱瘡や類天疱瘡などのときに併用することが多いと思われる。効果発現まで2ヶ月くらいかかるので、それを見越してステロイドを減力していくことになる

ちなみにアザニンと併用注意なのはフェブリクとザイロリックなど

本邦保有率白血球減少全脱毛アザチオプリン投与量
Arg/Arg81.1%0.1%未満0.1%未満通常量
Arg/His0.05%0.1%未満0.1%未満通常量
Arg/Cys17.8%5%未満5%未満減量投与
Cys/His0.01%未満50%以上5%未満減量投与
Cys/Cys1.1567.3%89.8%服用禁止
Kakuta Y et al., J Gastroenterol 2018

他にも遺伝子変異が副作用と関連する薬剤として以下のものがある

遺伝子
イリノテカンUGT1A1
5-FUDPYD
MTXMTHFR
この中ではイリノテカンが有名

参考

その他

解答解説に間違いがあればお手数ですがコメントで教えてください

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