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皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題67

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問題

問題 67.アレルゲンコンポーネントについて,誤っているものはどれか.
1. アレルゲンが由来する植物または動物の学名に基づき,属名の頭文字 3 文字と種の 1 文字に
加え,基本的には同定された順の通し番号で命名される.
2. 感作源の IgE エピトープと類似したアミノ酸配列構造を持っていると,感作源とは異なった
別のタンパク質にも IgE が結合しうる.これを交差抗原性という.
3. 花粉―食物アレルギー症候群の原因コンポーネントの一つであるプロフィリンは,熱に対す
る安定性が非常に高い.
4. 甲殻類,軟体動物の主要なアレルゲンであるトロポミオシンは,寄生虫アニサキスにも含まれ
る.
5. PR-10 は,花粉,種子および果実などの生殖組織に高濃度に存在する.

解答と解説

問題 67.アレルゲンコンポーネントについて,誤っているものはどれか.
1. アレルゲンが由来する植物または動物の学名に基づき,属名の頭文字 3 文字と種の 1 文字に
加え,基本的には同定された順の通し番号で命名される.
スギの学名がCryptomeria japonicaなのでCry j 1と命名される。例外あり。
2. 感作源の IgE エピトープと類似したアミノ酸配列構造を持っていると,感作源とは異なった
別のタンパク質にも IgE が結合しうる.これを交差抗原性という.
3. 花粉―食物アレルギー症候群の原因コンポーネントの一つであるプロフィリンは,熱に対す
る安定性が非常に高い

熱による安定性が低いため、加熱すると失活する
4. 甲殻類,軟体動物の主要なアレルゲンであるトロポミオシンは,寄生虫アニサキスにも含まれ
る.
ダニやゴキブリの吸入アレルゲンとしても同定されている。アミノ酸配列が種を超えて高度に保存されているため広範囲の交差反応性がある。
5. PR-10 は,花粉,種子および果実などの生殖組織に高濃度に存在する.
花粉食物アレルギー症候群でよく出てくる名前。シラカバ花粉性があるといろんな野菜や果物に交差してアレルギー反応がでてくる

アレルゲンコンポーネントとはアレルゲン原料の中のごく限られたIgEと結合する単一のタンパク質を指す。

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