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皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題42

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問題

問題 42.つつが虫病と日本紅斑熱に共通するのはどれか.3 つ選べ.
1. 発症地域に偏りがみられる.
2. 第四類感染症に分類されている.
3. 皮疹が出現するまでの潜伏期間は通常 2~4 日である.
4. 局所および全身のリンパ節腫脹を伴うことが多い.
5. リケッチアによる感染症である.

解答と解説

問題 42.つつが虫病と日本紅斑熱に共通するのはどれか.3 つ選べ.
1. 発症地域に偏りがみられる.

ツツガムシ病は北海道と沖縄以外の全国で報告が見られる

日本紅斑熱は今のところ九州、四国、中国地方などの西側で報告されている
2. 第四類感染症に分類されている.

どちらも4類。他にもA型肝炎、E型肝炎、狂犬病、炭疽、鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9を除く)
マラリア、デング熱、日本脳炎、ウエストナイル熱、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
ジカウイルス感染症などがある

3. 皮疹が出現するまでの潜伏期間は通常 2~4 日である.

ツツガムシ病の潜伏期は10-14日程度、日本紅斑熱は2-8日くらい
4. 局所および全身のリンパ節腫脹を伴うことが多い.

ツツガムシ病は全身、日本紅斑熱は局所性のことが多い
5. リケッチアによる感染症である.

Orientia tsutsugamushiによる。ツツガムシが病原リケッチアを保有している確率は1%以下。ちなみに”恙無い”がツツガムシの語源。日本紅斑熱はRickettsia japonicaによりこれもリケッチア

どちらも刺し口、発疹、発熱が主症状、基本的にはほぼ見分けがつかない

ツツガムシ病日本紅斑熱
病原リケッチアOrientia tsutsugamushiRickettsia japonica
潜伏期10-14日2-8日
好発時期古典型は夏に多い4-10月
皮疹掌蹠の皮疹なし
体幹に多い
掌蹠も皮疹あり
四肢に多い
刺し口10mm以上5mmくらい
リンパ節腫脹全身性局所性

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