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皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題23

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問題

問題 23.36 歳,女性.幼少期より全身の皮膚症状を認めた(図 3).瘙痒は乏しい.大腿は一部融合している(図 4).掌蹠に角化がある(図 5).日本人に最も多いCARD14 の病的な多型があった.最も考えられる疾患はどれか.
1. 類乾癬
2. 尋常性乾癬
3. 毛孔性紅色粃糠疹
4. 長島型掌蹠角化症
5. Gibert バラ色粃糠疹

解答と解説

問題 23.36 歳,女性.幼少期より全身の皮膚症状を認めた(図 3).瘙痒は乏しい.大腿は一部融合している(図 4).掌蹠に角化がある(図 5).日本人に最も多いCARD14 の病的な多型があった.最も考えられる疾患はどれか.
1. 類乾癬
特定の遺伝子変異はない。局面状類乾癬と苔癬状粃糠疹に別れる。局面状類乾癬の大局面型(5cm以上)は10ー30%で菌状息肉症に移行しうる
2. 尋常性乾癬
特定の遺伝子変異はないが、汎発性膿疱性乾癬でIL36RNの変異がしられていて最近スペビゴが適応になった
3. 毛孔性紅色粃糠疹
6型に分類されている。5型でCARD14の変異が知られており、よく話題になると思う。

4. 長島型掌蹠角化症
SERPINB7の変異が有名でアジア人に多い。掌蹠をこえて,関節部皮疹が拡大しているtransgrediensが見られる
5. Gibert バラ色粃糠疹
遺伝子変異は不明だがHHV6,7の関与が示唆されている

I型55% 成人発症 全身 80%は3年以内に治癒頭皮から始まり赤オレンジ色の丘疹および残存島状斑、毛包周囲角化性丘疹、およびワックス状掌蹠角皮症など
II型5%成人発症全身80%で慢性経過脱毛がある点で珍しい
III型10%若年発症全身殆どが3年以内に治癒I型と似ている
IV型25%若年発症限局様々な経過肘、膝、骨の出っ張っているところ
V型5%若年発症全身非寛解性III型と似ている、掌蹠に強皮症様変化
VI型HIV関連型 全身治療抵抗性紅皮症、化膿性汗腺炎にも見える

参考

掌蹠角化症診療の手引

Pityriasis Rubra Pilaris

皮膚科の自己炎症性疾患:DITRA と CAMPS

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