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皮膚科専門医試験問題と解答解説 2021年度 問題14

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問題

問題14.接触皮膚炎の病態について正しいのはどれか.
1. 感作相と惹起相の2 つからなる.
2. ハプテンは分子量3,000 Da 以上の化学物質が多い.
3. CD4 陽性T 細胞が炎症誘導に中心的な役割を持つ.
4. 接触皮膚炎の病態に制御性T 細胞は関与していない.
5. 樹状細胞はハプテンの刺激で,CD80 分子が低下する.

解答と解説

問題14.接触皮膚炎の病態について正しいのはどれか.
1. 感作相と惹起相の2 つからなる.
ハプテンが通過→ハプテンタンパク結合物→これがLangerhans細胞や真皮樹状細胞により抗原提示されることにより感作が成立

2. ハプテンは分子量3,000 Da 以上の化学物質が多い.
抗原提示を受けるために角層を通過する必要がある。通常は 1000Da以下
3. CD4 陽性T 細胞が炎症誘導に中心的な役割を持つ.
CD8が中心的な役割を果たすが、CD4やTregも関与する
4. 接触皮膚炎の病態に制御性T 細胞は関与していない.
Tregも関与するとされる
5. 樹状細胞はハプテンの刺激で,CD80 分子が低下する.
DC→CD4+ Tcell のTCRが認識→CD80/86がTcell上のCD28と反応してシグナルが増強する

ハプテン(はぷてん、hapten)とは、抗体と結合するが、分子量が小さいために単独では抗体産生を惹起する活性を示さない物質のことである。不完全抗原とも呼ばれる。適当な高分子タンパク質と結合することにより免疫原性を持つ完全抗原となる。このような働きを持つ高分子タンパク質を、担体(キャリア)と呼ぶ。(看護rooより抜粋)

参考

接触皮膚炎と樹状細胞の最新知見

接触皮膚炎ガイドライン2020

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