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ドイツでフケ対策用のシャンプーを購入した話

もともと自分は脂漏性皮膚炎でフケが多い方だったのですが、留学してからだいぶひどくなってしまいました。日本にいるときは時々コムクロシャンプー®️を使っていたので、結構調子は良かったのですが、ドイツは基本医薬品の持ち込みは禁止なので、何にも持ってきていませんでした。皮膚科に行くのもだるいので、ネットを見ながら近所のドラッグストアで購入できる商品を発見、使ってみることにしました。

ドイツのドラッグストアはdmがメジャーで都市部なら至る所にあります。dmは日本で言うマツキヨやツルハドラッグ的なポジションだとおもいます。

seba med のシャンプーを購入、200mLで3€弱でした。

Amazonより

脂漏性皮膚炎とは

この記事ではあまり深く言及しませんが、頭や顔面、特にTゾーンなどの皮脂の分泌が多い部位に発生します。赤ちゃんに発生するタイプと思春期以降に見られるタイプがあります。顔面、頭皮が主な発生部位ですが、脇や股の付け根にも出現することがあります。大人でフケが主な症状の人は脂漏性皮膚炎の診断になり、適切な頭皮のケアと生活習慣の改善を指導され、ステロイドの外用薬などを処方されることが多いと思います。

Sebamed

Sebamed は、主に薬用スキンケア製品を製造する Sebapharma GmbH & Co. KG のドイツブランドです。Sebamed は、1967 年に設立され、100カ国以上で販売されています。設立者のハインツマウアー博士が石鹸ではなく生理的な皮膚のpH5.5に近い酸性界面活性剤を使用して患者の皮膚を洗浄するという試みを行いました。すると酸性界面活性剤が軟膏や湿疹のかさぶたを溶かし、病変部の皮膚を刺激から解放し、その領域を乾燥した状態に保ち、さらに皮膚をさらなる治療に耐えられる状態にすることが示されました。その成果は多くの皮膚科医からの賛同を得て、”健康な肌を科学する”を企業理念に現在に至ります。ちなみに当初ブランド名を SEBUMED と名付けたが、特許庁の事務ミスにより SEBAMED と名付けられたとのこと(by wikipediasebamedのサイトから引用)。

Duschgel Sportdusche 2in1 für Haut & Haar, 200 mlの成分

コカミドプロピルベタイン

界面活性剤 (両性)で比較的低刺激なもの。主成分の刺激性を緩和したり泡持ちがよくなったりする

ラウレス硫酸Na

これも界面活性剤 (陰イオン)。洗浄力つよめ、泡立ちを良くする効果あり。似たものにラウリル硫酸Naがあるが、ラウレスのほうが刺激はマイルド。洗浄力が高く、害が少ないイメージ

ココアンホジ酢酸2Na

これも界面活性剤 (両性)。陰イオン系の界面活性剤との併用でクリーミーな泡になる。他にも、シャンプーの粘度の調整や、皮膚への刺激を緩和する作用がある

パンテノール

プロビタミンB5、体内でパントテン酸に変わる。新陳代謝を活性化するらしい。育毛剤にも使われる

ヒドロキシプロピル酸化デンプンPG-トリモニウムクロリド

これも界面活性剤(陽イオン)。髪がマイナスに帯電するので、そこに吸着して帯電防止、指通りを良くする。またシャンプーの各成分を均等に分散させる作用がある。また成分の乳化や粘度の調整に使われる。じゃがいもデンプン由来なので比較的安全だが陽イオン系の界面活性剤の中では刺激が強い

メントール

冷涼感、ハッカの香り、スッとする

クエン酸

界面活性剤のアルカリを中和する。髪がアルカリ性だとキシキシするので、それを緩和するとともにキューティクルを引き締めと乾燥を防ぐ。クエン酸でリンスする強者も存在するとか

加水分解小麦タンパク質

保湿効果あり。日本では茶のしずく石鹸で一時期社会問題になった。グルパール19S (分子量35K-50K)という物質が原因で、現在は化粧品に使用するために分子量を3,5K未満にする必要がある。ここに使われているものがどれくらいかは不明

ジステアリン酸PEG-3

乳化剤や粘度の調整に使用

プロピレングリコール

保湿成分。グリセリンよりさらっとしてる。水などに溶けやすいのでオールインワンなものに使われがち。刺激が強めなので、化粧品などの使用はあまりない。ジプロピレングリコールであれば似た作用で刺激も少ないので使われることがある。乾燥が強かったり、アトピーが悪い人は避けたほうが良い成分。僅かだが大腸菌への抗菌効果あり

オレイン酸PEG-55プロピレングリコール

乳化剤などとして使用される

パルファム

香料。いい匂いがする。なんの成分かは不明

フェノキシエタノール

抗菌、防腐剤。かつてはパラベンが防腐剤としてメジャーであったが危険性があるのでその後使われるようになった。パラベンフリーと書いてあるものは大体防腐剤としてこれが使用されているはず。玉露由来の成分なの天然由来化粧品にもこれが使用される。パラベンよりは刺激が少ないがその分抗菌効果も低めなので、別の防腐剤と併用することがある

安息香酸Na

これも抗菌、防腐剤。とくにグラム陽性桿菌、グラム陽性球菌、コウジカビに抗菌効果あり。安息香酸では水に溶けないが安息香酸Naは水溶性。かなり安全性は高いと思われる

CI 42090

青色の色素。別に青くしなくても良かった

重要:ネットの記事を鵜呑みにせず、肌に合わないものは使用を中止し、皮膚科に相談してください

色々な成分が入っていますが、自分が使った感じは特に問題ありませんでした。よくある、スッとするシャンプーですがあまり匂いがきつくない感じです。自分が使った感じとしては確かに1週間くらいでフケと痒みが減った感じがしますが、大事なのは毎日シャワーを浴びることだとは思います。ドイツに来たばかりのときは水道や電気代が高いと聞いていたので、シャワーを2-3日に1回にしてたのですが、まあ確かに痒くはなりますよね。少なくともシャンプーで逆に酷くなったり、全然改善がない場合脂漏性皮膚炎でない可能性もあるので、専門医に相談するのが良いと思います。

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